日本には古くから寒中禊というものが各地で行われています。中でも有名なのは東京の神田明神で毎年1月に行われるものでしょうか。
毎年、新成人の参加者が一番多いわけですが、十代から七十代くらいまで幅広い年齢の人達が参加し、近年は海外からの参加者も増えてきているそうです。
ネット上で「寒中禊」と検索し探すと、画像や動画をたくさん見つけることができます。白装束を纏った女性が冷水を木桶ですくって、頭からかぶっているのを観ていると、こちらまで寒くなってきます。本人達は、こちらの想像以上の寒さのはずです。
・・・といいますのは、毎年、私はOffice Lady SpecialのWET作品を屋外で撮影します。むろん、真夏の撮影ですから普通にしていれば寒いなどといった事はありえません。
しかし、モデルさんはスーツや制服姿でびしょ濡れになり、ブラウスまで濡れてしまうと、たとえジャケットやベストを着ていても風にあたると、みんな必ず「寒い」と口にします。「涼しい」ではなく「寒い」と言うわけです。
ですから、寒中禊で濡れた白装束姿で風にあたった女性達は「極寒」の状況だと思われます。むしろ上半身裸で褌姿で参加する男性の方が体感温度的には女性よりも高いはずです(高いと言っても「寒い」ことには変わりないのですが。笑)
女性はさすがに上半身裸になることはできませんが、白装束では生地が薄くて寒すぎるので可哀想です。
先日、「寒中禊」の映像や画像をたまたま観ていて、「リクルートスーツ&ウェット」フェチの視点から思ったことがあります。「寒中禊」では女性は、必ずしも白装束でなくても何かを身に纏っていれば参加しても良いということにならないかと(笑)
そうすれば、リクルートスーツ姿で「就職祈願」を兼ねて「寒中禊」に参加する女子学生が出てくるかもしれません・・・。(笑)そんな姿、見てみたいものです。 (完)
就職活動が本格化してきたこの時期、リクルートスーツ姿の女子学生をたくさん見かけるようになってきましたが、彼女らが着用しているスーツは殆どの場合、大手スーツ量販店から購入しているものと思われます。
洋服の青山、コナカ、AOKI、はるやま、などの大手スーツ販売メーカーは近年、競ってリクルートスーツの販売に力を入れています。昔は男性物のスーツしか販売していなかったのに、今ではどのメーカーも女性物も充実しており、特にリクルートスーツ関連は男性物、女性物の品揃えの数に大差はなくなってきたのが現状です。
どこも彼処も不況の嵐が吹き荒れる御時世ですから、必死なんだと想像できます。ビジネススーツだけでなく、リクルートスーツも売らなくては・・・男性物だけではなく、女性物もやらなくては・・・といった具合に。(事実、あるスーツ量販店の株価は例年、秋以降(新年度の就職活動者を対象にリクルートスーツが販売され始める時期)かならず上昇しています。その後また下がっていきます。笑)
最近では、「リクルートスーツ」(これは20年ほど前に生まれた造語)だけでなく、「フレッシャーズスーツ」と名を打って、【新入社員】を対象にリクルートスーツとはややデザインが異なるスーツの販売にも力を入れているようです。
リクルートスーツは無地で概してVラインが狭い傾向がありますが、「フレッシャーズスーツ」は薄いストライプが入っていてVラインも広くインナーのブラウスが見える範囲が多くなります。さらにブラウスの色も就職活動時のように白無地ではなく、カラーだったり白地にストライプが入っていたりと、リクルートスーツよりもオシャレができる要素が多いので、そこを入社式前の【新入社員】に訴えかけるわけです。
何着もスーツを買う余裕がある人はそう多くはないのでしょうが、社会人になるのをきっかけに地味なリクルートスーツを卒業する人がいるのも事実。
しかし、ここ数年の現状は、「リクルートスーツ」=就職活動+入社式+研修期間中+αと、入社後も数ヶ月着用する人が多いようです。
だからこそ、チャコールグレーのリクルートスーツ購入者が多いわけです。(チャコールグレーは、ぱっと見は黒いため黒だと思う人が多いのですが、よく見ると黒ではないと分かります。黒のスーツを着た人とならぶと「違い」が分かります。)
熾烈な競争を繰り広げ、できるだけ多くスーツを買ってもらいたいと願うメーカー(あるいは販売店)、可能な限りしばらく1,2着のスーツを大事に着て、就職活動~入社後しばらく着用したいと思う学生側。両者にはそれぞれの立場からの都合があるわけです。
街で何気なく眺めている女子学生のリクルートスーツ姿。それを見て思う事・・・「そのスーツ、着なくなったら、それ着てOffice Lady Specialに出演を!」(笑)
もちろん街中ではスカウティング活動をしておりませんので、妄想が具現化することはまずありえません・・・。(完)
ここ数年、撮影時にモデルさん本人のリクルートスーツを持ってきてもらい、WETシーンの撮影で着用してもらうことがしばしばあります。
とはいえ、せいぜいモデルさん提供のリクルートスーツは1着なので、その他のリクルートスーツやOL制服は全て私が用意することになります。(たまに、当サイトのファンの方からプレゼントしていただくことがあります。新作のOL制服は2着とも頂き物です。)
セーラー服やメイド服などのようなアキバ系の象徴とも言える服は大量生産しているメーカーがあり、それなりに需要もあるようなので、かなり安く出回っています。
しかし、Office Lady Specialで使用するリクルートスーツやOL制服といった衣装はけっこういい値段してしまい、撮影経費としてはばかにできません。
まあ、リクルートスーツ&OL制服フェチの私としては、スーツや制服の素材やデザインにもこだわっているので、この部分で必要以上に経費削減するのも本意ではありませんが、スーツや制服の質を落とさないで何とか安く手に入れることができればそれに越したことはありません。
今年は、昨年の倍以上の撮影計画があるため、必要となるリクルートスーツやOL制服はかなりの数になりそうです。実は、起用するモデルさんも2人ほど控えておりサイズも確認済みなので、この際、これから撮影するモデルさんに合ったサイズを中心に色々まとめて10セットほど購入してみました。
普通、一度にこれほどたくさん購入する人はいないでしょうから、強気に交渉できました。お店の方も1セットあたりの利益が少なくても、10セットも買ってもらえれば、それなりの利益になるという魂胆だったのでしょうか、こちらの大胆な提案に応じてもらうことができました。(完)
外では下級生幹部によって「メインイベント」の準備が整ったようで部を引退する4年生達は全員、練習用グラウンドへと誘導された。
晴れの日だというのに、グラウンドのダイヤモンドは、まるで雨でも降ったかのようにぬかるんでいた。ただ雨が降っただけなら水たまりができる程度であろうが、下級生達は、「ご丁寧」にホースで水を撒いた後、スパイクで踏みならしたようで特にホームベース周辺は「ドロドロの状態」になっていた。
絵里子は、そういう案配になることを下級生の立場から毎年見物してきたので知ってはいたが、いざ、目の前にすると、その光景は恐ろしいものであった。
例年、このメインイベントでは4年生の男子野球部員が背番号の若い順に、そして、男子全員終わった後に4年生女子マネージャーが苗字の五十音順にダイヤモンドを一周し、水をまかれて泥だらけにされたホームベースを踏むことで「引退」が成立する。昔から部に伝わる引退時の儀式的行事である。
男子は全員、ユニフォーム姿でヘッドスライディングするのが慣習化されている。だが、女子は強制ではない。
ホームベース周辺をぬかるんだ状態にするのは、万一、女子マネージャーが男子達に交じってヘッドスライディングをした場合に、怪我をしないようにとの配慮のためであった。
そうはいっても、この「追い出しイベント」には女子マネージャーは、女子のユニフォームとも言える正装、スーツ姿で参加することになっている。その為、泥の中にヘッドスライディングをするものはまずいない。
大抵の女子は、ゆっくりダイヤモンドを走り、滑って転ばないように注意しながらゆっくりとホームベースを駆け抜けるのが普通である。だが、1、2年に一人くらいは受け狙いで泥の海に飛び込む「いかにも体育会系」の男っぽい性格の女子マネージャーがいるのも事実であった。
その基準で言えば、部のマドンナ的存在であり性格的にもおとなしい絵里子はヘッドスライディングなどするはずがないと誰もが思っていた。だが、酔ってしまえ何が起きるか分からない・・・。
だからこそ、今日の4年生が参加する最後のお祭りイベントでは、下級生の無礼講が許されるため、さきほど後輩の男子達が絵里子に挙ってお酒を注いだのであった。
野球部のマネージャーともなればスーツ着用機会が多いため、最低でも3、4着はリクルートスーツを持っている。しかし、その中の1、2着は着込まれ、よれよれになっていて社会人になっても着れないほどいたんでいる事が多い。
当然、女子マネージャー達はこのイベントで着用するリクルートスーツは、そのような状態で処分しても構わないものを選ぶ。なぜなら、「メインイベント」でヘッドスライディングをしなくても、イベントの締めで下級生、4年生入り乱れての「ビールかけ」があるからだ。
それを知っているにも関わらず、絵里子だけは自分が持っているリクルートスーツの中でも一番状態が良いものを着て参加していた。他の女子マネージャーからみても奇異な行為にうつっていることだろう。
「メインイベント」は着々と進行し、気がつくと男子達はみんな泥だらけになっていた。いよいよ、女子マネージャーの番であった。絵里子は女子の最後の順序であった。当然とはいえ、絵里子の前までの女子マネージャーはみんな慎重に泥はねがスーツにとばないように気を付けながらダイヤモンドを駆けていった。泥だらけのユニフォームを着た4年生男子達も、下級生達も女子の「儀式」は淡々と行われていくものと静かに見守っている。
いつもとちょっと違ったテンションの絵里子が「いきます!」と声を上げると、勢い良く走り出した。一塁ベース、二塁ベースとまわった後、絵里子の走るスピードがやや遅くなった。タイミングを計っているのか、何か考えながら走っているのかのように見えた。
その時、絵里子の心の中では、二塁ベースをまわった途端に迷いが生じていた。先ほど下級生達にお酒をすすめられていた時は、アルコールが入っていたせいもありヘッドスライディングして男子達を驚かせようと内心思っていた。
しかし、少し時間が経って酔いが醒めてくると冷静さを取り戻していた。
「やっぱり、このスーツではとび込めないわ・・・。」
今思えば汚れて処分する羽目になっても構わないように、だいぶ着こなしたスーツで参加し、今着ているスーツは帰りの着替え用にすれば良かったと後悔し始めていた。
あれこれ考えている内に、絵里子は自分が三塁ベースをまわりホームに近づいていることに気がついた。
「えっ、うそ。 あっ、どうしよう・・・。」
心の奥底から沸き上がってくる絵里子の正直な感情が、心の葛藤に瞬時に決着をつけた。絵里子の体は目に見えない何かの力によって泥に引きつけられていった・・・。
今さっきまで賑わっていたグラウンドは、静寂に包まれた。泥の海のホームベース上でリクルートスーツ姿でうつ伏せになっている絵里子。それを、唖然とした表情でながめる参加者達。
しばらくの間、時間が止まった。やがて、絵里子が立ち上がろうとしたが、何とも言えない感覚に襲われて、わなわなと倒れ込んしまい、泥の上にお尻をついてしゃがみ込んでしまった。
しゃがみ込んだ絵里子のリクルートスーツは、当然のことながらタイトスカートもジャケットも体の前面部分が茶色に染まっている。ジャケットとスカートの境目が分からないほどひどい汚れ具合であった。
そして、クリーミーな泥は、絵里子の顔一面、さらには自慢の黒髪にもかかっていた。髪を結んでいる白いレースのリボンも茶色く染まってしまい、派手にヘッドスライディングをしたことを物語っていた。まるで、ガタリンピックかなにかの泥んこイベントに参加したかのような状態であった。
イベント最後の締めの「ビールかけ」では、みんなからビールをかけられ泥を洗い流してもらった。主役はまたもや絵里子であった。
下級生達の記憶に強く刻まれ、部の女子マネージャーの武勇伝として語り継がれていくことは必至であろう。その代償として差し出したのは、昨年、就職活動用に購入した新品同様のリクルートスーツ一式であった。
しかし、絵里子にとって、それに見合うだけの経験と想い出作りができた。リクルートスーツを着て泥だらけになって4年間を締めくくるなど、なかなか体験できることではない。絵里子にとっては一生忘れることができない「青春の一コマ」となった。 (完)
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