着衣入浴リモート実習…ストーリー公開
絵里子は教員免許取得の一環として母校の中学で教育実習中である。今年はプールの使用ができないため「着衣水泳」が中止となり、自宅などの浴室での「着衣入浴」が体育の授業として採用されている。
先日、絵里子は友達と一緒に、ある施設に課題の実習レポート作成のために出向き、実習で普段着用している黒のリクルートスーツを着て初めて着衣入浴というものを体験した。その新鮮な感覚を素直にレポートにまとめた。本来であれば実施されるはずであった「着衣水泳」が水難事故、水害などの不測の事態に対処するために必要不可欠であることを「着衣入浴」をして学んだことを簡潔に論じた。そのレポートに対し、実習生の指導にあたっている主任のベテラン教師からの評価が上々であった。
そのベテラン教師は、レポートの評価が最もよかった絵里子に対して特別実習を依頼し、絵里子は着衣入浴の楽しさを感じていたこともあり特別実習を受けることを快諾した。
今回は最初からジャケットを脱いでタイトスカートとブラウスの状態で着衣入浴し、ジャケットを着た状態との違いを中心にレポートしてほしいとのことであった。とはいえ、これは正式な教育実習ではなく、ベテラン教師からの個人的なプライベート実習である。前回のようにレポート用紙にまとめるには絵里子の負担となるので、絵里子は前回のように友達と一緒に浴室で着衣入浴し、その様子を友達にビデオで撮ってもらいながらライブでリモート実習することを提案した。ベテラン教師もそのことに納得し、お互いの日程を調整してリモート実習を行うことになった。
リモート実習当日、絵里子は友達とこの前と同じ施設に向かった。今日は教育実習で着用しているリクルートスーツではなく、ライトグレーのタイトスカートにサックスのブラウスだ。モニターの向こうのベテラン教師にレポートする際に濡れ具合も含めて分かりやすく説明できるようにという絵里子の心遣いであった。
ただ、男性であるベテラン教師に対してブラウスが濡れて下着が透けてしまう様子を見せなくてはならないことがちょっと恥ずかしいと思った。
しかし、着衣入浴の楽しさを知ってしまった絵里子にとって、そのことよりも着衣入浴を楽しめることの方が勝っていた。
友達がビデオのスイッチを入れた。そのことは、リモート実習の映像をベテラン教師に対してライブで配信開始したことを意味した。
お湯で満たされたバスタブの中に絵里子は身体を少しずつ沈めていく。スカートの裾が水面ぎりぎりの位置まで到達した。濡れた箇所がライトグレーから黒っぽく変色していくのに多少時間がかかる。まだ完全に生地がお湯を吸収していないからだ。
しかし、徐々に絵里子はバスタブの中に身体を入れていくといつのまにか下半身はもちろん、水面が胸のあたりにまで到達していた。時間が経つにつれて、先ほどまで明るい色のグレーだたタイトスカートが黒に近いグレーに染まっていた。
そして、スカートの濡れ具合や、脚へのまとわり具合、ブラウスが濡れていく様子、体への張り付き具合など、細部まで自分の感じたことをモニターの向こうの教師に笑顔で報告する。
途中なんどか立ち上がって着衣の濡れ具合の様子をじっくり見せながら今の感覚などを話したり、シャワーを自分で浴びたり、友達にかけてもらったりして、終始楽しみながら着衣入浴のリモート実習を終えた。
もちろん、モニターの向こうの教師からの評価は、これだけのものを観せられては、大絶賛であった。途中まではレポートしてほしいことを指示していたが、途中からは指示出しがなくなっていた。実習であることを忘れ、モニターにくぎ付けになっていたことを物語っていた。
絵里子は、また一つ、着衣入浴の醍醐味を会得した。
それは、自分が楽しむだけでなく、誰かに「観られていることの快感」「観ている相手にも楽しんでもらいたい」という感覚であった。
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