皆様お久しぶりです。今年の第一作目は元旦のブログ記事で申し上げた通り、昨年撮影済の「泥んこ作品」の続編です。
本日から「入社式恒例行事で泥だらけ」のダウンロード販売を開始致しました。(デジタル写真集の販売は現時点では未定です。現在は動画のみの販売になります。)
本作品は、今春(3月~4月)リリース予定のBD/DVD「屋外泥んこMESSY作品集6~泥だらけがやみつきに~」(メッシーシリーズ:商品番号DM12)に収録する1シーン目となります。
※※※※※※※※※※※※※※※※
本作品は、以下のストーリーを基に映像化したものです。
面接、内定者研修・・・でリクルートスーツや私服が泥だらけになってしまうという経験をした絵里子は、入社式の日を迎えた。
黒のリクルートスーツは初めて面接に来た時に泥だらけとなってスーツを駄目にしてしまったため、濃紺のリクルートスーツを新調していた。そう、内定者研修の時に着用していたものだ。あの日以来スーツを着用する機会はなかったので、この濃紺スーツは、自宅のクローゼットの中で静かに「その時」を待っていたのであった・・・。
農業関連企業だけあって、内定式は普通の会社のものとは一風変わっていた。社長などから訓示などが示された後は、新入社員への初辞令が出されるのであるが、これがこの会社独特なものとして地域では有名であった。
新入社員総出でスーツ姿のまま休耕田の草むしりをするのである。水田に入るにもかかわらず、会社側からは事前に着替えなどの持参を促すことは一切しない。なぜならば、いまだかつて、スーツを派手に汚してしまう者などいなかったからだ。しかし、水田に入るにあたって、希望であれば足袋を配布するという最低限の配慮だけは行う。
会社としては社会人として一歩を踏み出す新入社員たちに対する洗礼という意味合いが強いが、地元新聞社にネタを提供し会社の知名度アップを図るという社長の思惑もあってか、いつしか毎年の恒例行事になっていたのである。
男子はスーツのパンツをまくり上げなくてはならない。女子はスカート着用であれば、足をとられて転んだり、ハネが飛ばないようにさえすればスーツを汚さないで済む。慎重に草むしりをしていればこれといったリスクはない。ことさら騒ぎ立てることなどない、ちょっと珍しい田舎の小さな企業の入社式イベントの一つに過ぎない。
いよいよ、新入社員たちがスーツ姿で休耕田となっている水田の中に入る。
絵里子は今まで履いたことがない足袋というものに抵抗があったので、先輩社員からの助言を丁重に断っていた。他の新入女子社員たちは先程、更衣室に行ってパンストを脱いで生足に足袋という体裁であった。
「では、新入社員の皆さん!水田の中に生えている雑草を取ってください。くれぐれもスーツが汚れないように注意してください!」
絵里子を含む新入社員たち数名が水田の中に入ろうとすると、集まっていた地方新聞社や広告社のカメラマンが一斉にシャッターを切り始めた。その近くには先輩社員たちが陣取り、近所から集まった野次馬たちは遠巻きにこの模様を観察している。
絵里子は田んぼに入る際、足袋を履かないのでパンプスを脱げばいいだけだと思っていたが、一つ大きな誤算があった。パンストを脱ぐのを忘れていた。さすがにこれだけの人前でスカートを捲り上げることはできず、不本意ながらパンストを履いたまま入らざるを得なかった。パンストを履いているとはいえ、泥の感触がほぼダイレクトに足裏に伝わってきた。
泥は生温かく、ぬるぬる感が意外にも気持ちよかった。あまりの気持ちよさにこのままうつ伏せになって水田に体をあずけたくなるという「不思議な感覚」に彼女は襲われた。
「(私、何考えてるんだろう・・・)」
と、不意にこみ上げてきた衝動を押し殺し、まだ数回しか着ていない新品同様の濃紺リクルートスーツに視線を落とす。そして、水田の中を慎重にゆっくり歩き回りながら草むしりをする。
この休耕田で過去2回も泥だらけになってしまうという失態をしているため、今日は同じことを繰り返さないようにと細心の注意を払わなくてはならない。しかし、パンストを履いたまま水田の中にいることにテンションが落ち気味で、集中力も散漫になっていた絵里子に悲劇がおとずれる。
足袋を履いていないことが災いとなり、足裏で水田内の小石を踏んでしまった。小石が足つぼを強烈に刺激したようで、絵里子は思わず「痛っ!」と声をあげてしまう。両足のふくらはぎまで泥に埋まっている状態では、通常のように足を自由に動かすことができず、バランスを崩して水田の中で尻もちをついてしまう。
豪快に尻もちをついてしまったためスカートはもちろん一瞬にして泥だらけだった。条件反射で両手をついて、ブラウスとジャケットの袖口も泥の中に浸かっていた。
静まり返る休耕田。風までも、しめし合わせたかのようにピタリと止まった。その瞬間、絵里子のそばでシャッター音が鳴り響く。ハプニングはカメラマンにとっては恰好の餌食となる。
絵里子は意外にも屈託のない笑顔でカメラマンに手を振り始めた。その様子に会社関係者達、やじ馬達、少なからず罪悪感を持っているであろうカメラマン達も安堵した。
一旦、小休止するために田んぼの脇に戻り腰を下ろし飲み物でのどを潤す。そして、また、田んぼの中へと足を踏み入れ草むしりをしているうちに、絵里子の中で「何か」が発動した・・・。
「楽しんじゃおう!」
泥だらけのリクルートスーツ姿で帰宅経験がある絵里子にとって、今はもう、怖いものなどなかった。もっと泥だらけになろうと今の状態と同じように思えた。
何回もわざと尻もちをついていくうちにスカートのお尻部分が泥でコーティングされ固まっていく。そして、先ほどの「不思議な感覚」を思い出し、それを体現すべく、ためらいもなく泥の中でうつ伏せになった。なんとも言えない快感が絵里子を包み込む。
「やみつきになりそうかも・・・」
そしてなんと、ゴロゴロと体を転がし始める。まるでベットの上で寝がえりをうっているかのようであるが、ここはまぎれもなく休耕田の上である。この異様とも言える光景に周りの人間は圧倒される。何度も鳴り響くシャッター音・・・。
絵里子の行動はさらにエスカレートしていく。泥の中に座り込んでスーツに泥を塗りたくる。
ジャケットを脱ぐと先程まで純白で一糸乱れていなかったであろうブラウスにも泥がしみ込んで汚れていることが確認できる。そのブラウスの胸に手をあて泥を塗りたくる仕草は、まるで男性たちを挑発しているかのように見えるが、絵里子は単に泥んこ遊びに興じているだけだった。「草むしり」のことなど誰もが忘れ、絵里子に全ての人の視線が注がれていた。
田んぼ脇に上がる際にも絵里子は何度も派手に転んでみせ周囲を沸かせた。
この入社式恒例行事での圧巻は言うまでもなく、絵里子の行為であった。カメラマンたちも良い記事ネタと写真を得ることができたと満足の様子だ。
絵里子はというと、今まで心の奥にしまわれていたものが今日噴き出した感じであった。面接、内定者研修・・・あの出来事はもしかしたらプロローグに過ぎず、今日へと繋がっていたのかもしれないと思った。泥だらけのスーツでありながら充実感で満ち溢れ、オーラを周囲に放っていた。
いまいちど、絵里子は、あの「不思議な感覚」・・・服を着たまま泥だらけになることの快感・・・懐かしさ・・・、そして遺伝子レベルで染みついているかのような「動物的感覚」に魂を揺さぶられた。
絵里子は心の中でつぶやいた。
「(私、またここに来るんだろうな・・・。)」
■入社式恒例行事で泥だらけ
動画本編29分(2800円) ➡ 購入ページ
※本作品のデジタル写真集の販売は現時点では未定です。
最近のコメント