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2010年8月14日 (土)

真夏のリクルートスーツ(1)


 就職活動をしていた絵里子は、この不況の中、首尾よく内定をもらうことができ、大学時代最後の夏を気持ちよく過ごしていた。前期試験も終わり夏休みに入ったばかりのことである。
 内定先の会社より、大学4年生・大学院2年生の内定者を対象にした初顔合わせとしてオリエンテーションが開催されるとの連絡があった。

 この行事は内定者が一堂に会する改まった席上であるため、参加者はリクルートスーツを着用しなくてはならなかった。真夏のこの暑さの中、半袖の恰好で数分間屋外にいるだけでも汗だくになってしまうというのに、リクルートスーツを着用しなくてはならないと知って絵里子は憂鬱だった。暑さが大の苦手で汗かきでもあった。
 
 オリエンテーション当日、外は日差しが強く前日まで雨だったせいもあって、湿度が異常に高くじめじめとしていた。
 絵里子は自分の部屋でリクルートスーツに着替えているわずかの間でもかなりの汗をかいてしまい、パンストやブラウスが肌に張り付き始めていた。
 絵里子は黒に近い色合いのチャコールグレーの3つボタンリクルートスーツに身を包んだ。ジャケットからはスキッパーカラーブラウスの純白の襟が出ている。オーソドックスなコーディネイトである。内定を決め就職活動が終了してからしばらくの間、リクルートスーツのスカートとジャケットをクローゼットにしまい込んだままにしてあったが、数日前に急いでクリーニングに出したのであった。
 まるでおろしたてかのように一糸乱れずピシッとしたリクルートスーツを着ていると身が引きしまるような気持ちであった。

 地下鉄やバスの中は冷房がきいていて涼むことができたが、また炎天下をリクルートスーツ姿で歩いていると汗が一気に噴き出してきた。
 最寄りのバス停から歩いて4、5分で内定先の会社の本社正面玄関前に到着した。中に入る前にカバンからハンドタオルを出して額や首筋の汗を拭き、手鏡でメイクやヘアスタイルをチェックした。そして、絵里子は自動ドアの向こうへと消えていった。

 ・・・数時間後・・・

 オリエンテーションに参加したリクルートスーツ姿の男女が玄関から出てきた。
 絵里子は一人の女子学生と一緒に携帯電話を片手に親しげに話をしている。オリエンテーションで仲良くなり連絡先の交換をしているのであろうか。しばらく立ち話をすると二人はそこで別れた。

 絵里子は、歩きながら空を見上げた。まぶしい陽光が目につきささる。まだ午後2時ちょっと前で日差しが強く暑さが厳しい時間帯だった。外に数分立っていたせいもあり、汗が頬を滴った。

 「(この暑さどうにかならないかな・・・)」

 絵里子は、今日はこの後は特に予定がなかったので、街をぶらつくことにした。
 暑さから逃れるために、駅の近くにあるいくつかのデパートのファッションコーナーを見て回りながら涼もうと考え、駅の方へと向かい始めた。 ~(2)へ続く~

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